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2005年12月14日 [文科省初中局メルマガ]

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□ ┌───────────────┐   文部科学省初等中等教育局 
■ │初中教育ニュース(臨時増刊号)  │         メールマガジン
□ │             第18号    │  
■ └───────────────┘
□  このメールマガジンは、幼稚園から高等学校までの初等中等教育中心  
■ に、教育改革を巡る様々な情報を迅速にお届けするために発行しています。
2005.12.14
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□□□ 教育委員会制度に関する地方制度調査会の指摘について □□□

 去る12月9日、地方制度調査会(内閣総理大臣の諮問機関。庶務は内閣府、
総務省。)は、「地方の自主性・自律性の拡大及び地方議会のあり方に関する
答申」をとりまとめました。この答申の中には、教育委員会の設置を選択制に
するという内容が含まれていますが、これは教育委員会制度の重要性を主張し
ている文部科学省の立場とは全く相容れないものです。

 地方制度調査会の答申では以下のようなことが指摘されています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ■ 教育委員会の設置は自治体が選択できるようにすることが適当である。
 ■ 文化、スポーツ、生涯学習支援、幼稚園、社会教育、文化財保護なども
  含め、公立小・中・高校における学校教育以外の事務は、自治体の判断で
  首長と教委のどちらが所掌するかの選択を幅広く認める措置を直ちに採る
  べきである。
 ■ 義務教育の小中学校教職員の人事権は少なくとも中核市に移譲すること
  が適当である。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 教育委員会の在り方については、平成16年3月の諮問以降、中教審の地方
教育行政部会と義務教育特別部会において審議を行ってきました。その結果、
本年10月26日の答申「新しい時代の義務教育を創造する」において、今後
の教育委員会の在り方が示されたところです。この答申では、

  「教育行政における政治的中立性や継続性・安定性の確保、地方における
  行政執行の多元化(首長に権限が集中することへの危惧)、首長が広範な
  事務を処理する中で専門の機関が教育を担当することのメリット(安定し
  た行政執行)、義務教育実施の確実な担保などの重要性を踏まえると、教
  育委員会の設置を選択制にすべきではなく、必要な運用や制度の改善を図
  ることが必要であると考えられる。」

とされ、教育委員会設置の選択制については明確に否定されています。
 その上で、教育委員会の委員数等の弾力化や、首長との役割分担の弾力化
(学校教育、社会教育、文化財保護を除く。)、中核市等への人事権の移譲等
の改革方策が提言されているところです。詳細は次のホームページをご覧下さ
い。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/05102601/all.pdf

 小坂文部科学大臣も、記者会見において、「先般の中教審の答申の中では、
教育委員会制度は、教育の政治的中立性の確保のために必要であり、引き続き
全ての地方自治体に設置すべきだという考え方を示しました。そういう前提の
中での教育委員の数や首長との役割分担の弾力化、また中核市などへの教職員
の人事権の移譲等の改革を進めるべきだとされております。私どもとしては、
この中教審の答申を踏まえて教育委員会の改革を進めていく考え方にかわりご
ざいません。」とコメントしています。

 なお、地方制度調査会答申で指摘された教育委員会の問題点については、以
下のように考えられます。

■地方公共団体の一体的な組織運営が妨げられている?
  現在の地方行政制度は、執行機関として首長の他に各種の行政委員会を置
 く多元的な仕組みとなっています。このような仕組みは、中立公正な行政運
 営を担保する上で必要であり、今後も維持されるべきものです。特に政治的
 中立性の確保が要請される教育についてはなおさらです。なお、教育委員会
 に関する予算案と条例案の提出権は首長が持つなど、現在でも必要な範囲で
 一体的な運営がなされているところです。

■教育の政治的中立性の確保や地域住民の意向の反映等の必要性は、審議会の
 活用などでも対応できる?
  審議会は、あくまで諮問に応じて意見を述べるもので、その意見に拘束力
 はありません。現在の教育委員会のような執行機関としての位置づけとは全
 く異なるものです。審議会方式になると最終的な決定権を首長が持つことと
 なり、政治的中立性を制度的に担保することは難しくなります。

■国においては、教育行政に関し行政委員会制度はとられていない?
  国の役割は、学校制度などの基本的枠組みや学習指導要領などの基準を定
 めることです。一方、地方公共団体は、公立学校を設置として直接管理し、
 教職員の人事に関する事務や教科書採択などを行っています。このような役
 割の違う両者を単純に比較することはあまり適切とは言えません。

 ちなみに、地方制度調査会の議論の過程(小委員会)でも、教育委員会の選
択制についての反対意見がたびたび表明されています。また、答申を審議した
総会でも、選択制導入について疑問や反対意見が出されました。地方制度調査
会の中でも、教育委員会の選択制については、賛成意見ばかりではありません
でした。

 地方分権が進む中で、地方において教育行政を担う教育委員会の責任と役割
は、ますます重くなります。各教育委員会が保護者や地域住民の声に応え、子
どもや地域の状況に応じた豊かな教育を実現していくことが、教育委員会の重
要性が国民に理解されるための鍵となることは間違いありません。
 文部科学省としては、全ての地方自治体に教育委員会を設置するという基本
的な枠組みは維持しつつ、今後、中央教育審議会答申を踏まえて必要な制度改
善を行うとともに、教育委員会の充実強化に向けて取り組んでいきたいと考え
ています。

※ 教育委員会の制度や現状については、次の文部科学省HP「地方教育行政
について」をご覧下さい。http://www.mext.go.jp/a_menu/01_j.htm  

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□ 編集後記

 これまで初中局メルマガは、隔週で発行することを基本としつつ、速報性を
重視して、必要な場合に「臨時増刊号」を臨機応変に発行してきました。
 その結果、現在までの正式なメルマガが第5号までなのに、それと別に(今
回を含めると)13本の臨時増刊号が出ています。メルマガが活況なのは、編
集部としては嬉しいのですが、その一方、読者の方から「番号の付け方がわか
りにくく、メルマガを時系列で整理するのが難しい」との声をいただいていま
す。
 そこで、今回から、メルマガの号ナンバーのつけかたを改めることにしまし
た。今後は、通常号と臨時増刊号を区別せずに、すべてのメルマガを通じた号
ナンバーを付けることにします。もちろん、これからも少なくとも隔週での発
行は維持しますので、実際の発行頻度への影響はあまりないと思います。
 号ナンバーのつけかたを改めることにより、今回のメルマガは「最後の臨時
増刊号」であるとともに、「これまでを通じた第18号」という変則的なもの
となりました。
 このメルマガについては、初中局としても試行錯誤中です。今後も、新鮮な
情報をみなさんに直接お届けすることを目指して発行に努めます。ご期待くだ
さい。
                       (初中局メルマガ編集部)
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初中教育ニュース(臨時増刊号)--文部科学省初等中等教育局メールマガジン 
                                第18号
              発行元 文部科学省初等中等教育局内
                      「初中教育ニュース」編集部   
                    TEL 03-5253-4111(内線2007)


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